ここまで読み進めているということは、 何か不思議な力で原稿が完成していることでしょう。 いよいよ紙に印刷して製本します。
まずPDFファイルを最終確認します。 特にフォントが組み込まれているかをもう一度チェックします。
$ pdffonts book.pdf
emb
がyes
になってますか?
大丈夫そうだったらUSBメモリにPDFファイルをコピーしましょう。
Kinko'sで印刷するので近所のKinko'sを探しましょう。 印刷の流れは、
- PDFファイルをいったん普通に印刷する
- 製本までしてくれるコピー機を使って必要な部数コピーする
という手順になります。 お店の人に「USBプリントで印刷してセルフコピーで製本したい」と伝えましょう。 USBメモリに入れたPDFを印刷します。 この印刷されたものを原本と呼ぶことにします。
なお、Kinko'sは24時間営業です。 つまり原稿の締め切りをイベントの数時間前に設定できます。 やったぜ!!!!!!!!!!!!!!
印刷された原本をコピーに回す前にとても重要な作業があります。 実際に製本する際は、1枚の大きな紙を半分に折り、半面それぞれの裏表に1ページが印刷されます。 つまり1枚の紙に4ページが印刷されるので、原本は4の倍数ページにしなければなりません。 白紙を必要な枚数もらい、原本の必要な箇所に挿入してページ数を調整します。 必要な枚数と箇所を設定するにはいくつかポイントがあります。
例えば、Re:VIEWで普通にPDFを作ると表紙ページのすぐ次に1ページ目が出力されます。 これだと表紙の裏が1ページ目になってしまいまい、違和感があります。 そこで、表紙の次に白紙を挿入し、表紙をめくった下に1ページ目が来るようにすると良いでしょう。 もうひとつ、裏表紙が全く無いので最後に2枚の白紙を挿さなければなりません。
大きな本だと、「章の変わり目は必ず右ページに来る」などのルールを満たすために白紙を挿入することがあります1。
あとはまえがきあとがきなどの前後で上手くページ数を調整してください。
店員の人に教えてもらいながらやったほうがいいと思います。 印刷モード、用紙サイズ23、閉じ方向4だけは注意しましょう。 特に印刷モードを白黒にし忘れると課金額が5倍くらいになります。 あとは部数を入力して待つだけ。面付けも自動でやってくれます。
印刷枚数で単価が変わりますが、2種類だけなので単純です。
( ページ数 / 2 ) * 部数
が501枚以上の場合8円、未満の場合9円です。 分岐点が445枚なので、445枚以上500枚以下なら500枚をギリギリ超えるくらい印刷してしまいましょう。
印刷単価は
( ページ数 / 2 ) * 8 円
で計算できます。32ページだったら128円です。 こうやって計算してみると意外に高い。 50部印刷したら6400円です。
ここで朗報! Kinko'sにはクーポン会員のシステムがあり、常に印刷費が安くなるクーポンが発行されています。 なんと費用を33%もカットできたりします。 今すぐ登録しましょう!!!
同人イベントに参加したことがある人は解ると思いますが、紙はめちゃめちゃ重いです。 30部程度なら普段使いのカバンで良いかもしれませんが、印刷が100部を超えてくる場合、 ダンボールとキャリアを用意したほうが良いと思います。 イベントは体力勝負なので、なるべく体力消耗を避けましょう。
また、原本をきちんと保存しておけば、何部でも追加印刷できるので、 封筒やクリアファイルなどで管理しておきましょう。 特に技術書典の場合その場で増刷製本ができるらしいですよ・・・