VRM1.0-beta以降のアップデートをまとめておきます

[0b5vr]

実装に特に強く影響するアップデートについて、太字にしてあります。

• Expression の is_binary のロジック #322: isBinaryのしきい値がgreater than 0から0.5 or greaterになりました。
• docs (1.0, meta): add missing allowAntisocialOrHateUsage to the table #328: allowAntisocialOrHateUsage が仕様文の表から抜け落ちていたため、これを追加しました。
• change (1.0, mtoon): mention about priority between unlit and mtoon #331: MToon, KHR_materials_unlit より VRMC_materials_mtoon が優先される旨を追記しました。
• docs: add missing default value of allowRedistribution on table #332: Meta, allowRedistribution の初期値がテーブルから抜け落ちていたため、これを追加しました。
• change (1.0, expressions): Mention about 4th component of targetValue #334: Expressions, MaterialColorBindの targetValue について、4つ目の値が宛先にない場合は無視する旨を記述しました。
• humanoid ドキュメントから T-Pose 関連を分離。正規化関連削除 #341: エクスポート時のボーンのトランスフォーム正規化についての仕様を削除しました。
  • また、Tポーズに関連するドキュメントをhumanoidのドキュメントから分離しました。
• fix (mtoon, schema): fix wrong property name on required field #345: MToonのschemaにおいて、 required フィールドに誤りがあったため、これを修正しました。
• neutral 抜け #346: Expressionsのschemaにおいて、 neutral プリセットが抜けていたため、これを修正しました。
• change: update firstPerson spec, Add a section about MeshAnnotation fallback #349: firstPerson.meshAnnotations 指定が存在しない場合のフォールバックについて、仕様内で言及しました。
• [1.0] meta, state about licenseUrl value explicitly #350: meta.licenseUrl が期待する値について、仕様内で明示的に言及しました。
• fix (schema): make VRMCSpringBone.specVersion be required #353: VRMC_springBone について、 specVersion プロパティが必須になっていなかったため、これを必須としました。
• [1.0] docs: change an ambiguous part of "application order" section #354: VRMのコンポーネントの実行順序について、仕様の解釈に直接影響しない文言修正を行いました。
• change (humanoid): ban negative scale for humanoid bones #360: Humanoidボーンに対して、スケールとして正の値のみを許容する仕様としました。
• docs (1.0, SpringBone): populate implementation note #363: SpringBoneについて、Implementation noteをより詳細に追記しました。
• change (1.0, lookAt): add description about lookAt reference position #364: LookAtの基準位置について、ドキュメントを追記しました。
• fix (1.0, LookAt): Change incorrect angle unit (radian -> degree) #366: LookAtのrangeMapについて、一部ドキュメントに誤ってradianと単位が表記されていた箇所をdegreeに修正しました。
• change (1.0, constraint): Promote constraint to 1.0-beta #369: VRMC_node_constraint 拡張を 1.0-beta に昇格しました。
• fix (1.0, springBone): fix reference implementation of springbone #372: SpringBoneのリファレンス実装の修正を行いました。
• [1.0] Re-introduce SpringBone center #374: SpringBoneの center プロパティを再導入しました。
• [1.0] Archive VRMC_materials_hdr_emissiveMultiplier #375: VRMC_materials_hdr_emissiveMultiplier をアーカイブしました。
  • 後継として、 KHR_materials_emissive_strength を用いることが推奨されます。
• 親指のボーン名を metacarpal, proximal, distal に変更 #379, docs (1.0, humanoid): rename thumb bone names #381: 親指のボーン名について、より人体構造に基づいた名前 Metacarpal -> Proximal -> Distal に変更を行いました。
• change (1.0, tpose): Define VRM T-pose. #378: VRM T-poseについて、定義を一新しました。
• change (1.0, SpringBone): ban descendant of joint node to be a center node of spring bone joints #383: SpringBoneの center は、そのSpringBoneの0番目のJointもしくはその祖先である必要があるという制約を追加しました。
• rewrite LookAt #386: LookAt仕様について、内容をわかりやすくしました。要旨は変わりません。
• Add sample model. #387: サンプルモデル Seed-san.vrm を追加しました。
• docs: fix typo, "intertia" -> "inertia" #388: 仕様内タイポの修正です。
• fix: fix shoulder parent, chest -> upperChest #389: shoulderの親がupperChestでなくchestと表記されている箇所を修正しました。
• fix (1.0, constraint): remove mention about model space #390: コンストレイント内、staleな仕様であるmodel spaceに関する言及が残っていたため、これを消しました。
• [1.0] MToon, uv animation should scroll emissiveTexture #391: MToonのemissiveTextureについて、UV Animationをするように仕様を変更しました。
• [1.0] Change shading factors which affect to outline lighting mix #392: MToonのOutlineについて、Lighting Mixに寄与するファクタを変更しました（emissiveとrim lightingを加味）。
• BREAKING feature/fix (1.0, expressions): add a new materialColorType, matcapColor (involves a schema change) #394: ExpressionsのMaterialColorTypeに matcapColor を追加しました。MToonの matcapFactor に対応します。
• change (1.0, mtoon): Change the default value of matcapFactor #398: MToonの matcapFactor のデフォルト値を [1, 1, 1] から [0, 0, 0] に変更しました。
• change: set minimum radius of springbone colliders to be 0.0 #399: springBoneのcollidersについて、半径にminimum制約を追加しました。
• change: set minimum and maximum for lookAtRangeMap.inputMaxValue #401: lookAtのrangeMapについて、スキーマにminimum/maximum制約を追加しました。
• change: set minimum and maximum for most of MToon number values #402: MToonのスキーマについて、minimum/maximum制約を追加しました。
• fix: Fix outdated isBinary description #403: ExpressionsのSchema内、 isBinary の説明が古かったため、これを修正しました。

以下はConstraint (1.0-draft) に関係する変更ですが、一応併記しておきます:

staleな変更

• Constraint: Remove all constraints other than rotation, remove model space #342: Constraintから、Rotation, Local to Local以外の仕様を一回取りました。
• Fix constriant spec #343: Constraintのドキュメントがschemaと乖離していたため、これを修正しました。
• [1.0] Constraint, freezeAxes -> axes #352: Constraintの freezeAxes プロパティを axes にリネームしました。

• [1.0] change: new constraint spec #355: Constraintの仕様を大幅に改訂しました。
• enum を シンボル名にしたい #365: AimConstraintの aimAxis の値 +X , -X , +Y ... をシンボル名フレンドリーな PositiveX , NegativeX , PositiveY ... に変更しました。
• fix (1.0, Constraint): Fix pseudo-code of RollConstraint #368: RollConstraintの擬似コードを修正しました。

[FujiSunflower]

VRMをユーザー利用している方がGithubを知らない可能性がありますので、VRMコンソーシアムでも告知すると良いかもしれません。このまま問題が見つからなければ正式版として発効の予定があるそうで、多くの方にテストして頂くために告知は大事かと思われます。

[magurosan]

「黒船」たるVRM対抗フォーマットがMeta社あたりから出るかもしれない時期に悠長に議論を重ねて1.0の策定を先延ばしにしたら良いというものではありません。1.0をまずリリースしてから次に向けての方針を決めては？

[mendosu]

VRMアバターを作っているモデラ―です。次の課題を感じています。

課題

• VRM規格の資料整備が足りておらず、VRM化するアバターの自由度そのものに影響を与えている。
• 1.0betaの動作テストの際に各仕様についてモデラ―視点の資料がなく、作成したVRMの最低限のテストするアプリが無い

資料整備の不足が与える影響についての例

• VRMSpringBoneCenterについて具体的な役割の説明無く、モデルにとって重要なパラメータにも関わらず大半のVRMユーザーが知らない。
• このため揺れるスカートの実装を諦め脚ボーンのウェイトペインティングで対策をとる、もしくはVRM化の時点でスカート着用モデルの採用を諦めている。
• なお現在も移動時の揺れの激しさが仕様として認識されている状況が続いている。

[s-iwaki-d]

みなさまご意見ありがとうございます
VRM 1.0についてはほぼ固まってきており、「まずリリース」のフェーズに入っていると考えています。ここからのさらなる機能拡張や大幅な変更は想定しておりません。
ドキュメントの不備に対しては認識しており、現在必要なドキュメントの洗い出しを進めております。
実行環境については次回リリースからUniVRMのサンプルビューアのビルドも同時に公開していくことを検討しております。
こういった技術仕様外のドキュメントやテスト環境などについては課題として今後改善していきますのでよろしくお願いいたします。

[0b5vr]

VRM1.0正式版のリリースに伴い、本issueはクローズします。